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 キャンパーハウス 買取物語  82

バーストナー デュカト  

クォードラ it-664 (クォドラ)

Burstner quadro IT 664 

クォードロ (クォドロ)Quadro


バーストナー デュカト  クォードラ  it-664
Burstner quadro IT 664 クォードロ 
クォドラ (クォドロ) Quadro
いろいろな読み方、表記がある車でもあります。


今回は、山口県から
バーストナー デュカト  Quadro  IT664

Burstner  Quadro   IT  664 

をそれこそ特殊な手法で買取させていただきました。この辺りの車は、10年前にだいたい900万から1000万円で売られていたお車です。ですから、乗られている方は、それなりの客層、売られるときも当然、紳士的な方が多い車です。

バーストナーは現在、日本総代理店は、2017年頃に撤退しており、2020年現在新しく輸入されているものがあるとすれば、並行ものしか入っていません。そんなこともあり、バーストナーは以前より買取相場、我々の扱いも難しいのが現状です。内装パーツ、外装パーツがなかなか入らないことも一因です。

バーストナー デュカト  クォードラ  it-664

それだけでも、中古を売り買いする我々にとっては悩みなのですが、この記事にも詳しく書いていますが、輸入車はそれなりの確率で、エンジンチェックランプ、警告灯ランプが点いてしまう傾向があります。

ラテン語の史的な格言、「ブルータス、お前もか」ではありませんが、「バーストナー、お前もか」そう叫びたくなるほど、バーストナーはある理由から、ランプが点く車が数多く見受けられます。

輸入総代理店にとって、ランプ点灯は「おちゃのこさいさい」なのでしょうが、我々、たかが買い取り店のレベルでは、なかなか、「さいさい」とはいきません。去年も、エアバックランプが点きっぱなしの車の買取をしましたが、お客様が購入した輸入総代理店でも直らずに、もめにもめた車であり、さすがに買取で、私たちも困る時があります。シート周りやバックルの接触不良で簡単に直る時もあれば、エアバック本体の異常、それこそコンピューターユニットの交換をしないと直らないケースすらあり、金額も大台になります。こういったことは、国産のハイエースやコースターでは、まったくといってないですからね。

そういったことも影響するのでしょう、輸入車の代理店の撤退が多いのです。ハイマーですら、大手であっても扱うお店がやめています。輸入車は、内装は誰もが感動するクオリティーです。しかし、どんなに良い車であっても、こういったランプ点灯車両は、納得される値を付けれない、ともすれば査定にいかない状態になってしまう傾向があります。つまり逃げ腰というパターンです。また、他のデュカトキャンパーを扱うキャンピングカーの輸入総代理店は、バーストナーを嫌う傾向(値をつけない傾向)があります。自分たちの顧客車両の買い取りやアフターを、最優先に行うことは当然のことだからです。ですから現在、バーストナーは苦しい状況が続いています。これはバーストナーに問題があるのではなく、本来はあくまでもデュカト、フィアットの問題でもあるのですが、輸入総代理店がないということが、大きな理由になります。

     バーストナー デュカト  クォードラ  it-664

     Burstner quadro IT 664


   バーストナー デュカト  クォードラ  it-664  (Burstner quadro IT 664) (クォードロ)



   バーストナー デュカト  クォードラ  it-664  (Burstner quadro IT 664) (クォードロ)

ベンツなどもそうですが、エンジンチェックランプが点けば、一昔前は単純な誤作動が考えられました。ですが、さすがにこの時代、言葉は悪いですが、そこまで輸入車が「お馬鹿な車」ではありませんから、何らかの異常がどこかにはある可能性が十分あるわけで、けっして甘く見ることはできません。

本当に、誤作動ならありがたいのですが、O2センサーやインジェクションなどの異常が考えられますから、本来はあまりエンジンをかけることも避けた方がよい状態でもあるのです。基本、警告ランプはエンジンを守るために点灯し、制御をかけてくれているからです。

全長674 全幅230 全高293 のサイズの車となれば、我々も買取時は自走が基本になります。チェックランプが点灯したままの輸送は当然躊躇しますし、原則行いません。リスクがあるからです。かといって、一般的な積載車にも乗りませんからね。

2017年8月、四国でエンジントラブルにより三菱ローザが高速道路上で止まり、14名の死傷事故が起き、尊い高校生の命が失われています。ですから、我々買い取り店は、エンジンチェックランプの点灯は甘く考えてはいないのです。三菱のキャンター、ローザはフィアットのエンジンを積んでいる車が数多く走っています。

買取業界では輸入車の買取価格をどうしても時に疑い深く、また慎重にせざるを得ない傾向があることが、とても悲しいことなのでもあります。そして、販売店は安価な診断機による警告灯のリセット作業だけをおこなった車両が一部に出回るため、販売後の故障リスクを恐れ、上乗せ額が大きくなってしまうのです。

今回のバーストナー デュカト  Quadro  IT664 Burstner  quadro IT 664 オーナーは、同じ車種であっても、正直な方、正攻法で売られる方でした。購入した輸入総代理店がなくなった今、相談ができず、馴染みの輸入車専門店でも修理できず、当然買取も思うようにいきませんでした、困り果てたオーナー様が当店に買取を依頼されてきました。

一度はお断りしたのですが、何もかも最初から正直におっしゃる方は何とかしたくなるのが、キャンパーハウス。今から40年前に個人において8ナンバーの改造申請を行い、以来、大型キャンピングカーを何台も乗り継ぐ、当店、代表の人脈で、大阪の車屋さんが乗ることで、買取と乗り手も同時に決めて決着させました。輸入車販売を50年、キャンピングカー歴も40年、第二オーナーのもとへ、重機を乗せる10トン平型積載車に乗って、バーストナーは運ばれていきました。それこそ「おちゃのこさいさい」のオーナーさんのもとへ嫁いでいきました。

余談ですが、Quadroはメッキホイールを履く車がありますが、駆動も舵もすべて前輪に集中するために、定期的にローテーションをされていないと、熱が長期間単輪に集中してメッキがすべて剥げてしまう傾向があります。ローテーションを行っていない証になってしまい、そういった車は、当然タイヤは変摩耗を起こしており、ハブベアリングにも異音がある場合があります。

FFのデュカトは、そうしたことを放置すると安価なベアリングだけでなく、ミッションに異常がでてしまう場合もありますから、タイヤは甘く考えず定期的にローテーションをおこなってほしいのです。デュカトは駆動と操舵を同時に行うフロントに、大きな負担がかかっているからです。

そんな、バーストナーですが、我々買い取り店は、輸入車の中でいちばん好きな車でもあるのです。造りやセンスが抜群だからです。輸入代理店がなくなることで、同じフィアット、おなじデュカトなのに、現状、なんでこういつもバーストナーだけに、トラブルが多いのか、そう考えると、とても悲しくなります。

ほとんどのバーストナー乗りの方は、「良い方、誠実な方」が圧倒的に多いことで、輸入総代理店が存在しない今、我々もバーストナーの買取をおこなえています。

一刻も早く、バーストナーの日本総代理店が生まれるか、FCAジャパンが、もっと日本に存在するデュカトオーナー全般に対して、誠実な故障対応をしていただけるようになり、もう一度バーストナーが輸入車キャンピングカーの筆頭に返り咲くことを願っています。


参考記事   輸入車は買うべきか?

整備参考サイト 

https://www.technica-auto.jp/
https://www.goo-net.com/pit/shop/0710155/blog/
https://www.goo-net.com/pit/shop/0403915/blog
https://www.goo-net.com/pit/shop/0403915/blog/
https://www.goo-net.com/pit/shop/0128701/blog/
https://www.goo-net.com/pit/shop/0204706/blog/


  

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クォードラ  it-664

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