そんなキャンパーハウスが、今回はダブルタイヤ、シングルタイヤ、どっちがよいのかという記事を提供します。個人の方の意見はいっぱい出ているでしょうが、プロの世界からは、正直なかなかかけない記事なのです。なぜなら、ビルダーは言いにくいですし、中古キャンピングカーショップでは、両方とも扱いますからね。
今回は、店売りをいっさい行わないキャンパーハウスだからこそお伝えできる内容を、記事にしました。
結論から言えば、夫婦二人旅、キャブ部分だけに乗るなら、ダブルタイヤはがっちりしたドライブができると思います。ただ、ダブルタイヤ特有のつきあげもあります。後部座席にも家族が乗る場合は、シングルのほうが段差時などの乗り心地はよいです。
買取店の特性で、我々は、いすゞエルフ、三菱キャンター、カムロードができる前のトヨエース4100CCダブルタイヤ、あらゆるダブルタイヤのキャンピングカーを数多く乗ってきています。
正直言って、シングルタイヤ、ダブルタイヤ、どっちがよいかの論議は、今に始まったことではありません。ある意味とっくに結論が出ていることなのです。国産のショートボディーのキャブコンには、シングルタイヤの方が似合うという「結論が」です。
ただ、定期的にタイヤを交換しない人がいる、高速道路を異常な速度で走る人がいる。そういったことからも、トヨタがダブルタイヤ仕様の一本化をはかってきました。
本来は、シングルタイヤの方がキャンピングカーというものにはよいから、各社はシングルタイヤ、カムロードベースでキャブコンを作ってきたわけです。もしダブルタイヤの方が、昔からいいのですよ、なんていう担当者がいたら、なら今までどうしてシングル仕様を無責任に売っていたのかって、話しになります。ですからダブルタイヤのビルダーは少数でした、ダブルタイヤのキャブコンを作れないわけではなったからです。
例え話で、ダブルタイヤの特性をお話ししましょう。
上記の旅行カバン、スーツケースで例えるとわかりやすいと思います。ダブルタイヤのほうが確実に安定はします。ただ、利用した方はわかるのですが、路面の影響をダブルで受けるということです。走行音もダブルの方がそれなりに大きくなります。だから、エースのプロテカなどの高級タイプのスーツケースのタイヤは、細身のシングルタイヤを採用します。
ゆえに、エルフやキャンターベースの車は、我々も買取時に乗りますが、良い意味で言えば、がっちりとしたドライブになりますが、大きな段差はダブルで路面の影響を受け、とび跳ねますし、振動はシングルタイヤとは、明確に違います。ただ、横揺れに関してもリーフサスが、シングルより内心、つまり内側につくために、独特の揺れ、独特の収束になります。
また、ダブルは絶対的に安全ではありません。2023年3月、高速道路で内輪破裂により、外輪との摩擦熱で大型バスが全焼しました。これらは2016年より下記の関連記事で掲載しています。
安全になると言われても、タイヤバーストは摩耗や空気圧低下だけではないのです。タイヤの異物なども大きく影響します。実は、シングルタイヤのほうが、タイヤの安全確認はしやすいのです。ダブルタイヤは内側のタイヤの安全確認がついつい疎かになりかねません。ゆえにダブルが絶対的に安全だとは言い切れないのです。またタイヤ交換なども、受け付けてくれるお店が大幅に限られてきます。
新車で買われる場合は、もうダブルタイヤ仕様しかないのでメリット引くデメリットを理解して乗るということだと思います。中古で買われる方は、前述のように、夫婦二人で運転席と助手席だけでの移動であれば、ダブルを選べばよいと思いますが、ご家族が後ろにも乗る方は、シングルの方が乗り心地は良い、しなやかだと思います。
タイヤバーストの不安は上記の関連記事にあるように、三年ごとでタイヤは履き替える、履き捨てるという考え方で乗っていただければ、基本、心配はありません。またスピードを出さず、タイヤ交換さえ守れば、シングルタイヤに、走行上なにも不安なことはありません。
でなければハイエースベースのキャブコンは、危険だ、ハイエースもダブルに変更せよ、ということになるでしょう。また、日本の高速道路のわだち走行を含めて考えると、前輪と後輪のトレッド幅の違いがあるカムロードは、なかなかシングル、ダブルの結論は、机上の理論だけでは難しい面もあるのです。ちなみにフォードやコースター、4トン車ベースは、ワイドトレッド&ロングホイールベースという機構が、こんな問題を軽く吹き飛ばしてしまうのです。WEB担当の私が乗るすべてが小さいジムニーは、つきあげ、横ゆれ、わだちゆれ、カムロードよりもっと体感できます。(笑)
一部の販売店がダブルタイヤの空気圧をさげればよいとアドバイスをする輩がおりますが、あくまでもタイヤ空気圧は、重量や改造申請時にメーカーやビルダーが「よしとした」数字です。簡単には抜かないことが大切です。そういった輩は、必ず自己責任でという逃げを打ってくるはずです。そういったアドバイスをする担当者は注意してください。基本、乗車定員の体重変化だけであり、フル積載にちかい車両総重量なのです。
ダブル、シングルの選択は、中古で買われる方、新車で買われる方、とにかく試乗をさせてもらうことです。その際、タイヤ空気圧をどうしてあるのか、きちんと確認してください。ある自動車会社が乗用車の新車試乗車の空気圧を抜いていたことが発覚しましたが、ばれるとあまり気分の良いものではありません。正攻法ではないからです。ばれてからいっきに販売数に影響を与えました。
一番良いのは、レンタカーでダブルとシングル、両方を適正空気圧で、高速と一般道を十分に試乗して、それから買われるのが一番よいと言っておきましょう。また新車購入の場合は、試乗をさせてもらうとよいでしょう。基本、トップビルダーは試乗をさせます。
カムロードのキャブコンビルダーで、一社だけですが、独自のしなやかなアブソーバーに変更して、うまくダブルタイヤ対応をこなしているビルダーがあります。ダブルタイヤの欠点を上手にうめて、しなやかな足につくりあげ、そしてダブルの安定感を有利に引き出して走行感を高めています。ご自身で各社をまわり、試乗してご判断ください。ここで書くより、その方が良いと思います。
こういった嫌な議論をするより、今後、フィアットの輸入車キャンピングカー、シングルタイヤが日本市場にどんどん入ってきます。エンジンチェックランプがつきやすい、ミッションのトラブルがおきやすいという絶対的な欠点を各ビルダーが協力してアフターサービス体制をどう構築するかが鍵ですが、それらをもし克服できるならば、シングルタイヤで高速安定性の高い、輸入車キャンピングカーがこれからはどんどん増えていくでしょう、が、トラックベースで、乗り心地がどんなに悪かろうが、免許に制限があろうが、国産トヨタ、いすゞの絶対的な安心感、安定感に、フィアットはまだまだ及ばないと思います。
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キャンピングカーライターさんへお願い
昨今、キャンピングライターさんがばれないと思われるのでしょうか、著作権侵害、つまりパクリをおこなわれます。大変残念ですが、個人、企業さん二名を刑事告訴させて頂き、書類送検をさせて頂きました。
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