3年でタイヤ交換をしなければならない理由をこれから順次お話しますが、かなり長くなります。バーストや横転に関する問題は、これだけ長文の理論が複合的に絡んでくるのです
バーストには明確な理由がいくつも絡んであるのです。ですから厄介なのです。
本来、タイヤはそれほど弱いものではありません。第一のバーストの理由は、たまにしか乗らないからです。たまに乗ることでタイヤが変形しているのです。極端な話、タイヤがおにぎりのような形になっていると思ってください。図のような、フラットスポットができているからです。それで休日にいっきに走り出す。これがバーストの原因です。変形したまま、変形状態のタイヤにいっきに負荷がかかるのでタイヤに走行初期に亀裂が起きるのです。ですから定期的に駐車場で車を動かしてください。また乗り始めは、F1のように徐々にスピードをあげてください。タイヤが徐々に温まりずいぶんこれでバーストの要因は減るはずです。そして空気圧をきちんと測ること、できることであれば窒素ガスなどで内部圧の変化が起きにくく、タイヤ内部のコードを傷めにくい空気を入れておくこともポイントです。
そして最後が、ホイールバランス、ホイールアライメント不良、とくにトー角、キャスタ角の狂いもハンドルがとられたり、タイヤが偏摩耗します。その偏摩耗がバーストの原因にもなるのです。そういった基礎的な車の異常をさしおいて、足回りを固めたりする間違ったケースがあります。
操向輪である前車輪には見た目にはほとんどわかりませんが、ホイールアライメント(車輪整列)と呼ばれる大事な要素が影響しています。ですから、本来は、車が安定しない、ふらつくという場合は、サスの強化ではなく、まずシンプルに、キャスタ角やナックルアーム、トーインの不正、アライメントを疑うべきなのです。
普通はそれほど狂うものではありません、しかしキャンピングカーの場合、車が重いですから、コンビニ駐車場の輪止めや大きな段差を乗り上げたり、不整地を走ることで、事故でなくても徐々にアライメントが狂ってくるのです。キャンピングカーショップの場合、オーナー自身が、趣味から始めている場合が多く、査定士や整備士、建築技師、自動車古物商など、なにも資格を持っていないお店があります。改造申請のイロハさえ知らないショップも意外に多いのです。その影響が、車両基本をおろそかにし、現在、様々なブログで書かれているように、横転やバースト、ハブボルト折れが起きるのです。
特にサスをいじった車こそ、本来はアライメント調整が確実に必要なのです。キャンピングカーは結構スポーツカー以上に、異常に足まわりをさわる方がいます。乗用車とは違いトラックですから調整できることは機構上、限られますが、それでもアライメント調整やサイドスリップ調整をしておかないと、波状に摩耗、皿状に摩耗、羽状に摩耗、外側だけ、内側だけといった、俗にいう偏った摩耗「偏摩耗」をタイヤが起こすのです。この偏摩耗がバーストのもうひとつの理由です。
足回りがふらついた場合、単純にホイールアライメント、ホイールバランス、特にキャスタ角、ナックルアームの曲がり、トーイン、キャンパの不正などを疑って見ておくとよいと思います。ふらついたら、足回りを固めるのではなく、アライメント(キャスタ)やホイールバランスなどの異常を見ることが本来は先なのです。それをしないことで、偏った摩耗、偏摩耗が起き、バーストが起きやすくなります。特に前輪の摩耗は致命的になります。
実際、キャンピングカーの買取をさせていただくと、タイヤが極端に偏摩耗しているケースをたくさんみます。アライメントが単純に狂っているのです。またキャンピングメーカーにおいても一定の特性も見受けられます。ハブボルトが折れたり、バーストもアライメントが狂っていて偏摩耗がおき、それが原因の場合が当然あります。タイヤが綺麗にまわっていないから偏摩耗が起きるわけです。また単純に車検時に、サイドスリップ調整で、トー角だけを単純に調整することも偏摩耗を起こす場合もあります。
*ホイールアライメント
キャスタ角・キャンバ角・キングピン傾角・トーイン&トーアウトなどの要素からなる
ショルダー摩耗 タイヤの両端、つまりショルダー部分が摩耗する。空気圧の不足、過積載による荷重超過が原因。リムが適正より広い場合も起きる。キャンピングカーが最も注意したい偏摩耗。空気圧を確認しにくいダブルタイヤの内輪に起きやすい。 |
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センター摩耗 タイヤの真ん中だけが摩耗している状態。空気圧の過多。リムが適正より狭すぎる場合。タイヤ幅を広げることで耐荷重が上がることでおこなうとおきる。ひたすら気圧が高いほうが良いという勘違いが、センターを摩耗させてしまう。また一部のキャンピングカーショップがリムは標準でタイヤの幅を広くしているが、ショルダー摩耗には十分注意してください。 |
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片側摩耗、方減り アライメント、キャンバー角が狂っている タイヤが内側か外側に傾いている。キャブコンなどでは後輪の内側はオーバーフェンダーで隠れて確認ができない車種が多い、そのため、見えない部分も定期的に確認すること。 |
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フェザーエッジ摩耗 タイヤのブロックの端が羽のように浮き上がった状態。アライメント、トーインが狂っていて横滑りをしている。 |
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ヒールアンドトー摩耗 タイヤのブロックがのこぎりの歯上に摩耗する状態 ローテーション不足 |
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スポット摩耗 急ブレーキ、急ハンドル、ブレーキが均一に効かないことで起きる。ブレーキパッドを高性能なものに変えてある車も起きる場合がある。 |
キャンピングカーライターさんへお願い
昨今、キャンピングライターさんがばれないと思われるのでしょうか、著作権侵害、つまりパクリをおこなわれます。大変残念ですが、個人、企業さん二名を刑事告訴させて頂き、書類送検をさせて頂きました。
さまざまな記事は私たちの経験から書かせていただいておるもので、警察対応では、ばれないと思った、そう言われます。また感動したので利用したとも、なんにしても、無断での利用は犯罪です。
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